便通の異常や血便、長引く腹部の不快感など、大腸の症状には注意が必要です。
特に40歳を過ぎた方や、ご家族に大腸がんの既往がある方は、定期的な大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることが推奨されます。
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、肛門から細い内視鏡スコープを挿入し、大腸全体(直腸〜盲腸)を直接観察する検査です。
大腸がんやポリープ、炎症性疾患、憩室、出血の原因などを詳しく確認することができます。
検査時間はおおよそ15〜20分程度です。
当院では、日本消化器内視鏡専門医・日本大腸肛門病学会の専門医・指導医を取得している院長が、大腸カメラ検査を担当しています。
これまでに数多くの内視鏡検査経験があり、技術と経験を活かした安全かつ丁寧な検査を行っています。
患者さんの不安や苦痛をできるだけ軽減できるよう、鎮静剤を使用した検査も可能です。
ウトウトと眠った状態で検査が進むため、「気づいたら終わっていた」と感じられる方も多くいらっしゃいます。
検査後はリカバリールームでゆっくりお休みいただきます。
検査時に腸を膨らませるために送気を行いますが、当院では空気ではなく炭酸ガスを使用しています。
炭酸ガスは腸からすぐに吸収されるため、検査後のお腹の張りや不快感が大幅に軽減され、「以前より楽に受けられた」と多くの患者さんから好評です。
検査中に切除が必要なポリープが見つかった場合、その場で**内視鏡的ポリープ切除(コールドポリペクトミーなど)**を行うことが可能です。
症状のない段階で切除することで、大腸がんへの進展を未然に防ぐことができます。
大腸の内壁にできる悪性腫瘍です。多くはポリープ(腺腫)から徐々にがん化します。早期の大腸がんは自覚症状が乏しく、進行すると血便、便の形状の変化、腹痛、体重減少などを伴います。大腸がんは定期的な検査により早期発見・早期治療が可能で、発見が早ければ内視鏡治療で完治することもあります。
大腸内の粘膜にできる隆起性病変で、良性のものから前がん病変(腺腫)までさまざまです。多くのポリープは無症状のうちに大きくなり、一部はがん化するため、検査中に見つけた場合はその場で切除するのが基本です。ポリープの大きさや形により切除方法を選択します。
主に大腸の粘膜に炎症や潰瘍を生じる慢性疾患で、原因はまだ完全には解明されていません。自己免疫、遺伝、環境因子などが関与していると考えられています。「粘血便」「下痢」「腹痛」などを繰り返すのが特徴で、若年〜中高年まで幅広い年齢層に見られます。国が指定する難病のひとつです。早期診断・内視鏡による炎症の確認と治療継続でコントロールしていく疾患です。
ストレスや生活リズムの乱れなどが原因とされる機能性疾患です。腸の動きや知覚が過敏になることで、「下痢」「便秘」「腹痛」「膨満感」などの症状を繰り返します。腸の構造に異常はなく、内視鏡では病変は見つかりませんが、他の疾患との鑑別のために大腸カメラが行われます。薬物療法や生活習慣の改善が中心の治療となります。
前処置(下剤内服など)や服薬確認のため、検査日とは別に事前受診が必要です。
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消化のよい食事にしていただき、夜は指定の下剤を服用します。
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自宅で下剤を飲んで腸内をきれいにします。透明な便になったら来院いただき、検査を行います。
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鎮静剤を使用された場合はリカバリールームで休憩いただき、結果をご説明します。必要に応じて病理検査結果の後日説明があります
内容 | 1割負担 | 3割負担 |
大腸カメラ検査のみ | 約2,000円 | 約6,000円 |
細胞診・組織検査(1〜2個) | 約3,000〜4,000円 | 約9,000〜12,000円 |
ポリープ切除(1〜2個) | 約8,000〜12,000円 | 約20,000〜30,000円 |
※上記は目安です。鎮静剤の使用や検査内容により金額が変動します。
※ポリープ切除を行った場合は「日帰り手術」に該当し、医療保険やがん保険の給付対象となる可能性があります。
「大腸カメラ=つらい検査」というイメージをお持ちの方にも安心して受けていただけるよう、当院では技術面だけでなく、環境や声かけ、設備面でも配慮を徹底しています。「過去につらかった」「はじめてで不安」という方も、ぜひ一度ご相談ください。
▶︎ [大腸カメラ検査のご相談はこちら] 0776-58-0180